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≪参加者≫12名
①阿部哲也③小池 豊④小宮正三⑤佐竹純一⑥竹内義晴⑦田窪誠郎⑧萩原康節⑨林直子⑩原澤毅一⑬山本弘記⑭吉原功⑮田中実 ≪欠席者≫②磯崎範子⑫松沼敦子⑪増田英樹 ●尚美の劇団SHOWのメンバーが3人(富田まさよし、本橋リュウ、新野まゆか)アシスタントとして参加しています。せっかくなのでトラアナの記録も担当してもらうことにしませた。今回の記録は尚美1年の富田まさよし。 ■活動記録/尚美1年・富田まさよし ≪13:10~13:20≫Mi ▼新メンバーとして田中実先生(戸田翔陽高校)が参加、紹介。 ▼前回の日記、基礎練習表を配布・説明 ≪13:20~15:20≫レッスン ▼レッスンとともにテキストは常に進化していく。演技マニュアルとは別に演出マニュアルも今作成中とのこと。 1年後には見事なテキストととしてまとめられる予定。出版も予定。(ウソ) ▼今日初めて参加の先生もいるので、例によって「南の風だよ…」を使い、上下連習、セリフたて、放物線の復習。(別役さんはカーブと表現されたよし) これは元々、しゃくりのひどい生徒の矯正のために発明された。だからこれがmust、allではない。響き、リラックスをつかむとセリフたては必要なくなってくる段階もある。(自然にできてくる) ▼とにかく直線はNG。放物線、カーブが良い。 ▼2音目をたてる。2フレーズ目をたてる。←これがポイント! ▼「アレッ?」「とぼけ」、驚きが役者の中身を動かす。 ▼「アレッ?」によって感情が出てくる。途端に芝居の線が太くなる。 ▼「アレッ?」によって、「目を張る」ことで、相手と繋がり、恥ずかしくなくなる。 ▼「リラックス」とその結果生じる「響き」によってこのレッスンを乗り越えることも可能。リラックスするには、血液の流れが必要。ストレッチのテキスト配布。次回全員でやるかも・・・・。 ▼セリフたて2(「南の風だよ…」実践) ・放物線語尾の張りが感動の種。 ・一人でも相手の存在を意識して。 ・セリフを言ったとき(言えたとき)の気持ちよさを感じることができればOK。 ・はじめはドつぼにはまる。しかし抜け出したときにすべて理解する。頭で理解しようとしないで、感じるのだ。わからない→わかるになるとvery good ▼「南の風」の台詞、一人ずつレッスン。 ◎小池先生:「南の風だよ」に感動。だが突然相手がいなくなる。語尾落ちがある。気持ちがあればいけるかも。 ◎田窪先生:フレーズの真ん中がへこむ。1音目が落ちてしまう。 ◎原澤先生:全体的にフラット気味…? ◎山本先生:高いところ(特に2音目)がなかなか出ない。感度良い。すぐ直る。語尾の張り(粘り)をもう一歩!※大人は、普段は放物線で話せている。 ◎小宮先生:フレーズごとは良いと思う。ただ、フレーズで「。」になってしまう。言いよどみ、まだ次に言いたいという気持ちが大切。 ◎阿部先生:全体的にはとても良い。語尾落ちがある。フレーズの間に言いよどみ入れて、高さを確認したらいいかも・・・。 ◎萩原先生:語尾落ちがある。相手がいなくても出るとなお良い。気持ちがポイントかも。 ◎林先生:フレーズの最後が「。」になってしまう。2音目があがりきらない。語尾伸ばし。「怒り」ではなく「とぼけ」。最後すごく良くなった。「気持ち」がポイント! ◎吉原先生:1音目落ちがある。(しゃくりっぽくなってしまう)感度は良い。いい意味での不真面目がポイントかも。 ▼芝居はある意味、全部「とぼけ」だ。 ▼歌舞伎やアニメ、落語の視点からのセリフたての話。 ≪15:30~16:20≫コント練習を通じてセリフやとぼけをつかむ ▼【夕焼け小焼けで】阿倍先生、小宮先生登場 【おおまかなデッサン(直し)】 ・阿部先生・最初のラーメンへの気づきはなるべくセンターで。 ・出るときに目線が下を見てしまうので注意。 ・歌のあと大笑い。「夜行列車」馬鹿でかく。 ・酔っ払い、膝の関節はがくがく。 ・「胸やけラーメンじゃ…」は本当にラーメンに向かって言う気持ちで。 ・周りを見るときは前のほうだけでも。芝居の嘘です。 ・日が暮れたら、「世界にケンカを売ってる感じ」で。 ・強く怒って、次に、楽に落とす。差が気持ちいいです。 ・「俺は歌ってるだけなんだからよ」で前の怒りを収める感じで。 ・「お前は山のお寺か!」のとき箸で世界を指す。 ・【ねじり】は演出的に気持ちいい。 ・小宮先生・手を出すときは力抜いて。そして男1に迫る。 ・【斜めの関係】が気持ちい。 ・目を張ってとぼけで。 ・阿部先生「お前いくつになった」は前には出ずに。少しびびって。 ・小宮先生・セリフ言うときに動いてしまうので、力を抜いて楽に言ってみましょう。 ・【骨盤フリー】【アゴスト】 ・セリフを基本笑いながら言ってみましょう。 ・楽になることによって、逆に強くなる。(ヤクザの法則) ・阿部先生は「緊張」、小宮先生は「リラックス」の関係を作る ・【肩ごしの関係】…ねじって、肩越しにでもセリフは言える。 ■感想/富田まさよし 自分も3年間やってきたセリフたてやとぼけについて、各校の先生方がやっているのをみて異様な感じがした。先生方もおっしゃっていたが、相手がいる状態、つまりコントを作りながらセリフたてやとぼけをやっていけば、芝居もあがるし多分やることによって自然と掴めてくるのではないかなと思った。 そして、コントの稽古を見ているのは本当に面白かったし勉強になった。生徒と違って、すぐ直るし劇的に良くなっていく。普段の自分たちの活動ではここまで短時間で変われるというのは見たことがないので感動した。あとはなにより、普段演出をつける側の顧問の先生方が演出をつけられているので、新鮮で実に面白かった。劇団SHOWの他のメンバーにも一回来させて見せたいものだ。 ■感想/城北埼玉高校演劇部顧問・小宮 ▼私は第1回のミィーティングに参加した後、続く2回の実習を欠席してしまい、受け取っていた台本の台詞をロクに頭に入れられないまま、この日の実習に臨んだ。 1時、私を含め数名が到着、続いてポツポツと顔が揃い、最終的には12名が参加した。 ▼初めに台詞の高低の練習。これは前々回、前回に続いてのおさらいで、高さに例えて台詞が放物線を描いて落ちる時、その台詞が相手に“入る”。そのことを感じ取り、実際に台詞をそう発してみる練習。 1人ずつの練習は必ずしも上手くいかない。ところが、間に感想などを聞かれて若林さんと交わすやりとりでは、(当然ながら)自然にその高低が出来ている。芝居の台詞は、意識的に自然なやりとりを作るという難しさを抱えていることを実感。 ▼「南の風だよ。~」で始まるこの台詞の練習を一通り全員が見てもらった後で、芝居の稽古に移行。(芝居は練習ではなく稽古と言う方がしっくりくるのは私だけではない?) 三本の短い台本に複数のキャスティングが割り当てられ、若林さんのチョイスによって阿部さんと私の二人芝居から始めることに。 ▼阿部さん演じる酔っ払いが歌うカラスの歌に合わせて状況が変わっていく不条理テイストの一編。私はその酔っ払いに絡むサラリーマンの役。最初からテンションの高い阿部さんの酔っ払いぶりに少々気圧されながら、出を待つ間慌てて台詞の確認をする。 昔昔、顧問芝居を作った時、演出をした若林さんから演技が固いと頻りに言われたことが耳の隅にこびりついていて、この実習では力の抜けた芝居をすることを、密かに自分の課題と思い定めていた。 ▼いよいよ自分の出、酔っ払いに向かってさりげなく手を伸ばす…オテテツナイデだから…筈が、ギャラリーに見られている緊張感というか恥ずかしさが頭をかすめて、我ながらギゴチナイ。台詞もうろ覚えで途切れるし、冷や汗が流れてくるのを隠しながら?、一応ワンシーンを流す。阿部さんにダメを出していた若林さんが、今度は二人の絡みも見ながら、それぞれに注文をつけていく。 ▼ここからの直しを細かく具体的に辿るのは、時間とスペースが許してくれないが、結論的にひと言で言ってしまうと、台詞のエネルギー配分を調整されて緊張が抜け、リラックスして台詞に力を入れられるようになり、演じる快感すら微かに感じることが出来るようになった。 幾つかのキーワード。まず台詞の放物線。脱力(の為の方法)。舞台の重心移動。台詞と動きの溜め。 これらを具体的にどう扱っていくか、操作していくかが、今回の実習の眼目の一つなのだと思うが、これはなかなか言葉にしにくい。こればかりは回数を重ねて体得していく要素が大きいのでは、というのも今回の実感の一つだった。 ▼具体的な若林さんの指示は、別にレポートがあるかと思うので、そちらを参考にされたい。 結局我々二人の直しだけで時間を使いきってしまい、他の方々には物足りなさも残ったかもしれない。しかし、私個人としてはとりあえずの自己課題に突破口が見えた感覚があり、楽しいひと時を過ごすことが出来た。 皆さん、お疲れさまでした。 ■感想/萩原(川口市立県陽) 今回も渋滞の嵐をくぐり抜けるのに時間が掛かって、大切な講義に遅刻してしまった萩原です。 ▼僕が着いたときは若林先生に「高低」を一人一人チェックしてもらっていました。僕も着いた早々やらせていただき良かったです。 一通りやって頂いた後で「相手役を立ててやってみたらいいかな」と言うお話になりました。僕はもともと高低そのものはあまりとらえ切れてないと感じていたので、逆にもう少し、相手役にではなく、高低そのものを練習したかったのですが。まあ、もちろん先週休んだのにそんなことは言えません。 ▼その後の阿部さんと小宮さんの芝居を若林先生が直していただいた稽古はとても勉強になりました。演じていただいた両名は最初からヤル気満々で、舞台に立てるのは羨ましくもありました。 若林先生の駄目だしの素晴らしいところは、いろいろな指摘の中で、まず役者のヤル気をそがない点だと思いました。お二方も熱意があって次々と出される指摘に必死に取り組む姿が素敵でした。 小宮さんに対して「抵抗しているな」とおっしゃっていたけれど、ものすごく前向きに取り組んでいたと思います。阿部さんも最初の癖がどんどん直されてすんなりと腑に落ちる演技に変わっていきました。 途中、僕が「ああ、立ち位置はあそこかな」と思ったところに、若林先生が変えたのはちょっとうれしかったです。でも第三者的にみてるなら、他の人たちもきっとそう思っていたはずです。要は舞台に上がって、どうか、と言うことなのですから。 僕も前々回に一人舞台に立って直していただきましたが、若林先生の直しはまず役者の癖を直して、プレーンな状態に持って行くことだと感じました。一人一人に身体の癖が違うのだけれど、それを的確に指摘していくと役者も思い当たるところがあるので、すんなり変わっていくのかなと思いました。 ▼いつも思いますが、あっという間に時間が過ぎていくなあ、というのが感想です。とても楽しかったので、次回は舞台に立てるように、準備をして行きたいと思います。 アップも興味があります。 今回もとても楽しい稽古でした。 ■感想/若林 今回は期末テストの関係か、12名の参加だった。 小宮先生のいつもの抵抗と、それを乗り越えようという「やる気」に感動しました。 ▼恐怖の「<南の風だよ>レッスン」は、本当は今まで通りの、曲線(五線譜?)だけで練習すると、感度が鍛えられるんですが、時間もないので、極々短い二人の台詞のヤリトリ(台本)をつくりました。(以下の「職員室」)、それを使って、気持ちをぶつける相手がいる状態での練習(アレッ)に切り替えようと思います。お忙しいとこすいません。こちらに来る車の中ででも覚えてきて下さい。もちろん二人ともです。 ▼どちらにしても、演トレ③、④、⑤の「理論的裏付け」はもう充分(お腹一杯)だと思うので、次回からはしばらくコントを演出しながら、演出のエッセンスとともに、「相手に入る台詞」を鍛えていきたいと思っています。 もちろん演劇の快楽のために・・・・。
by tetsubin3
| 2009-09-25 14:25
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